施術でもっとも大切な要素
施術で一番大切なことは何だと思いますか?
それはもちろん身体の痛みや問題点を改善に導いてあげることです。
そのための技術でなければ意味がありません。
現代の医療も本来はそうあるべきなのですが、そうでないケースが多く存在いたします。
皆さんここで考えていただきたいのは、「治療」という言葉の意味です。
「治療」と「治す」ことは意味が全く違います。
「治療」というのは、資格のある医師が患者の症状に対しておこなう行為のことを挿します。
手術をすれば治療。
薬を処方すれば治療。
放射線などを当てれば治療。
つまり、治る治らないにかかわらず治療なのです。
医師というのは治療をする上で、患者さんのある症状に対して、診断を付けなければいけません。
診断を付ければ薬を処方できます。
簡単にいうと、血圧を測って高ければ降圧剤の薬を処方する行為が治療ということです。
なぜこのような話をするかというと、こんな事例があったからです。
2年前に頸椎の腫瘍切除手術をして、術後歩行困難になった女性の施術をさせていただきました。
抹消神経障害で血流も悪く、足先がやや黒ずんでいる状態になっておられました。
そこで通常の施術に加え、血流改善の手技も取り入れて改善を試みました。
ところが一向に血流が改善しません。
色々お話を聞くと、降圧剤の薬を飲んでいることがわかりました。
確かに上が140と高血圧ラインなので、降圧剤が処方されるのは仕方のないことですが、なぜ血圧が高くなるのか、という視点も必要だと思うのです。
血圧が高くなる理由。
それは末端までの血流が必要だから、という身体本来の治癒力である場合があります。
この女性の場合、抹消神経の治癒に多くの血流が必要なのです。
身体は血流を必要とするのに、降圧剤で血流を抑えてしまう。
もちろん、長期にわたる高血圧は他の病気のリスクが高くなるのはわかります。
しかし、今この女性の身体は血圧を上げて、身体を回復させることを求めていたのです。
私の立場上、降圧剤をやめてくださいということは問題になるため、主治医の先生に薬を減らす相談をしていただくよう、お願いしました。
私は人の身体を治しますが、治療家ではありません。
これは珍しいケースではなく、症状を抑え込む薬物療法と、自己治癒力を促す私たち施術家との間に起こる、一つの反発作用です。
私にとっても、他の多くの施術家にとっても大きなテーマの一つと言えます。
薬は即効性があり、ある種の症状に対しては絶大な効力を発揮してくれます。しかし、長期的な目でみた真の身体の健康とは別物です。
治療を受ける皆様にも、医師のいうことを100%鵜呑みにするのではなく、客観的な使い分けの判断ができるように学んでいただきたいと願うばかりです。
私はアンチ西洋医学でもアンチ薬物療法でもありません。
必要な時に必要な治療を選ばなければ、本当の治療にはならない、ということをご理解いただきたいと思います。
私も可能なかぎり、皆様の真の健康を取り戻すための、有意義な発信をしていきたいと思います。
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